特に理由もないのだが、最近少し手間のかかる料理を作ることに興味が出てきた。
YouTubeで色々動画を見てみたのだが、やはり大きな肉の塊を豪快に調理するような動画に心惹かれる。幼少期にはマンガに出てくるような巨大な骨付き肉に憧れたものだが、雀の魂百までと言うべきか自分の本質は年を取っても変わらないようだ。
いつまでも動画ばかり見ていても何も生み出せないので、とりあえず初心者にも簡単に作れそうだった豚の角煮を作ってみることにした。
圧力鍋を使う時短レシピもあるようだが、我が家にはそんな気の利いたものはないので普通の鍋で長時間煮込むレシピを採用した。
このレシピは煮込む時間は長いが手順はそう多くなく、問題なく作ることができた。通常なら鍋に肉を入れて煮込んでいる間はある程度鍋を離れることができるのだが、我が家の場合猫たちが煮込み中の鍋に興味を示す可能性があるので鍋から目を離すことはできない。仕方なくキッチンにダイニングチェアを置いてそこで読書をしながら鍋と猫を監視することにした。
最初は猫たちはキッチンに興味を示さなかったのだが、キッチンに飼い主が陣取っていると分かるとちょこちょこ様子を見に来るようになってしまった。
キッチンに猫を立ち入らせたくないからキッチンに陣を張っているのに、飼い主がキッチンにいるから猫がキッチンに入ってくるという悪循環に陥ったのだ。かと言って煮えている鍋と好奇心の塊の猫たちをそのままにキッチンを離れることもできず、結局定期的に猫たちを追い払いながら中途半端に読書をする羽目になってしまった。
普段料理をするときの調理時間は長くても1時間ぐらいなので、猫たちを寝室に隔離して料理をしているのだが、今回のレシピは調理時間だけで3時間近くかかる見込みだったのでそれだけの時間隔離するのは忍びない。今後もこういうレシピには挑戦していきたいので、猫たちをどうすべきか考えなければならないと思う。
ちなみに苦労した甲斐あって、出来上がった角煮は非常においしかった。たまには時間をかけて料理に取り組むのも悪くない、そう思った。
