実は年が明ける直前に、まぐろの顔に湿疹が出来て病院に通っていた。駆け込みで診てもらったのだが、元々神経質なまぐろは避妊手術で本格的に病院が嫌いになってしまったようで、診察室に入っても全くキャリーから出てこないようになってしまった。
流石に先生も患部を見ないことには診察のしようがないので飼い主が引っ張り出そうとするのだが、手足を突っ張って力を入れ、意地でも出ないぞと言わんばかりにキャリーにしがみついている。それでも人間の力には勝てるわけもなく引きずり出されるのだが、診察中も隙あらばキャリーの中に戻ろうとする有様だった。
結局湿疹は見た感じアレルギー性のものらしく、とりあえず薬を飲んで抑えることになった。診察が終わると早く家に帰らせろと言わんばかりに自らキャリーに戻り、奥の方で小さくなっているのを見て少し笑ってしまった。先生も「避妊手術の時もこの子の方が落ち着かない様子だった」と言い出し、これでまぐろは獣医師後任のナイーブ猫となった。
そういえば避妊手術の際についでに色々検査もしてもらったのだが、猫たちが家に帰ってきた時にまぐろだけ綺麗に爪を切られていたことを思い出した。怖くて聞けないのだが、やっぱり爪を切らなければいけないと思うようなことが病院であったから切られたのだろうか？先生の腕にあるひっかき傷をなるべく目に入れないようにして、足早に病院を去った。
